受領委任制度
【令和8年改定】同意書取得厳格化の流れについて【訪問鍼灸・マッサージ】
こんにちは!私たち事業所にとって、同意書をいかに取得するかについては、最たる悩みの一つではないでしょうか?
ただ、今後の改定の流れで、同意書の取得をさらに厳格化してはどうか、という議論が浮上しています。ただでさえ取得が悩ましい現状で、さらに難しくなってしまうのでしょうか?
今回は、今後の同意書取得について、なぜ厳格化が検討されているか?その背景から、実際の改定案まで、議論されている内容を見ていきます。
〇もくじ
①同意書取得の要件
②背景1:「なんとなく」での交付
③背景2:オンライン診療の増加
④令和8年度改定案:オンライン診療による同意書取得の禁止
〇もくじ
①同意書取得の要件
②背景1:「なんとなく」での交付
③背景2:オンライン診療の増加
④令和8年度改定案:オンライン診療による同意書取得の禁止
①同意書取得の要件
そもそも、どういった場合に同意書取得が可能であるのか、その要件を再確認しましょう。
・マッサージ:「筋麻痺・筋萎縮」或いは「関節拘縮」が認められ、加えて往療を行う場合は該当患者が歩行困難であること
・鍼灸:「慢性疼痛」を主とする疾病であり、保険医による適当な治療手段がないもの
となっています。マッサージと鍼灸では要件が異なりますね。
医師が上記を認めた場合は、同意書の交付が可能となります。また、介護保険を使っている必要はなく、例え小児でも同意書は有効です。
この前提を踏まえて、厳格化がなぜ議論されているか、その背景を探っていきましょう。
②背景1:「なんとなく」での交付
地域密着型のクリニックだと、患者との付き合いが何十年単位で長くなることも珍しくありません。
患者ー医師間が親密になるのは全く悪いことではありませんが、その影響でいわゆる「なあなあ」で交付されてしまうことが見受けられる点が問題視されています。
同意書を交付した理由の回答として「患者さんに頼まれたから」というのもあり、実際は独歩が可能なのに往療の必要性を認める同意書が出されることもあります。
今回の議論では、こういう「なんとなく」をやめ、基準を再度明確化し、厳格化しよう、ということが挙げられています。
③背景2:オンライン診療の増加
新型コロナの流行依頼、実際の対面形式ではなく、オンライン診療の件数も増加したことだと思われます。
ただ、同意書取得に関して、このオンライン診療が明らかに増えている模様で、例えば沖縄の治療院なのに医師住所が東京のレセプトが増えている、といった要領です。
この件で、実際に個別指導が入ったケースもあるようです。
オンライン診療の問題点として
・筋麻痺・筋萎縮や関節拘縮、歩行困難、慢性疼痛を正確に診断できるか否か
・同意書取得ビジネスの横行
といったものがあり、正しい同意書取得要件が守られていない、という懸念点が挙がっています。
④令和8年度改定案:オンライン診療による同意書取得の禁止
今回のものはあくまで社会保障審議会の議論経過であり、2026年5月時点では決定事項ではございません。ですが、有力であることは間違いありません。
上記の背景から、オンライン診療への対応が優先された格好ですね。
案では、同意書の裏面にある文言にも「オンライン診療による同意書は認めない」ことがしっかり追加されています。
案では、同意書の裏面にある文言にも「オンライン診療による同意書は認めない」ことがしっかり追加されています。
議事録での委員の方からの意見としては
・いわゆる整形外科的な症状と病態ということも含めて、やはりオンライン診療で同意書を交付していただくのはなかなかなじまない
・あはきの同意書に関しては対診を原則としているので、オンライン診療はもともと想定されていない
・特にマッサージに関しては歩行困難者が多く、訪問診療等々、対診が大多数だと思われ、当然オンライン診療による同意書の交付はできない旨というところは賛成
・いわゆる整形外科的な症状と病態ということも含めて、やはりオンライン診療で同意書を交付していただくのはなかなかなじまない
・あはきの同意書に関しては対診を原則としているので、オンライン診療はもともと想定されていない
・特にマッサージに関しては歩行困難者が多く、訪問診療等々、対診が大多数だと思われ、当然オンライン診療による同意書の交付はできない旨というところは賛成
という意見が挙がっています。
ビジネス横行への牽制も加味し、現実味を帯びてきている印象です。
今回出された話題は、社会保障審議会のページで確認できます。
ぜひ、実際の情報を直接ご確認いただければ、と思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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●足森大起(あしもり だいき)
一橋大学卒業後、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。訪問マッサージの現場にて、個人宅や施設での施術経験を積み、ケアマネ営業や請求業務にも対応。
現在は、制度や現場に精通したサポート担当として、年間100事業所以上の新規開業や受領委任制度の相談に携わるほか、業務支援サービスのユーザーサポート・品質管理にも従事。
保険請求セミナーの講師として制度理解の普及にも取り組んでいる。
趣味は居合い抜刀術で、年に数回滝で修業も積んでいる。
