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訪問鍼灸マッサージに関するノウハウを網羅的に発信します!

施術関係

【1】訪問鍼灸・マッサージで頻発する症状

①はじめに
②認知症
③脳血管障害後後遺症
④衰弱
⑤さいごに


①はじめに

 訪問鍼灸・マッサージの患者様は、後期高齢者や、介護保険をご利用されている方が大半です。そのため、多く関わることになる症状にも、傾向が見られます。今回は、どういった症状や疾患が多く見られるか、多いと思われるものを紹介していきます。
 
 
②認知症
 
 訪問鍼灸・マッサージ業界においては、避けては通れない問題の一つです。
 
 認知症にも色々な種類があり、アルツハイマー、脳血管型、レビー小体、ピック病など、いくつか挙げられます。認知症と一括りに呼称するものの、症状の現れ方に違いはあるので、各々の特徴を理解しておく必要はあるでしょう。
 
 認知症は、ご家族様が悩みを持っているパターンが多いと思われます。お一人で留守番をさせるのも不安で外出もままならず、介護のストレスも大きくなる傾向にあります。訪問の時間は見守りも兼ねられますので、介護者がある程度自由な時間を得られるのは無視できない利点となります。また、独居の場合も見守りを兼ねられます。
 
 このように、認知症患者のケアは、ご本人様のみならず、ご家族様にとっても大変ありがたい時間となりますので、積極的に介入していきましょう。
 
 
③脳血管障害後後遺症
 
 これには、「脳出血」「脳梗塞」があります。大体のケースでは入院、リハビリとなりますので、私たちが介入するのは退院後ご自宅に戻られてからになります。程度の差こそあれ、脳血管障害の後は後遺症が残りますので、中長期的なリハビリやケアが必要となります。
 
 特に多く見られるのが、上下肢の片側麻痺です。痛みではなく「動かせない」ことによる不便が多く、かといって動かさないままだと、関節拘縮が進行してしまうので、頻繁に介入して動きをつけ、拘縮予防を図りたいところです。
 
 出血や梗塞部位によっては、言語の障害が出たり、強い痺れが残ったりすることもあります。これは一朝一夕で回復するものではありませんが、施術に加え、お話を聞くなど精神的なケアも兼ねて、良い関係を長く続けていければ良いのではないでしょうか。
 
 脳血管障害後後遺症の場合は、障碍者手帳及び医療助成の受給者証をお持ちであるケースが多く見られます。受給者証をお持ちの場合は、訪問鍼灸・マッサージの一部負担金にも公費の補助が出ますので、ご本人様の負担は0か、軽微で済むのもメリットとなるでしょう。
 
 
④衰弱
 
 加齢による衰弱ですね。名称としては「フレイル」「廃用症候群」などでしょうか。また、いわゆる「寝たきり」もこれに該当するでしょう。
 
 フレイルや廃用症候群であれば、まだ少なからず運動機能は残っていると思われます。マッサージで血流の改善を図り、ご本人様の意欲があれば運動療法も行い、またリハビリ事業者と連携するのも良いと思います。意欲がない場合でも、少しずつ時間をかけて信頼関係を構築し、少しでも動きたくなるようにお話できるようになると良いですね。
 
 寝たきりの場合は、関節拘縮の予防と「褥瘡予防」がポイントになります。ご自身で体位を変えることもほとんどない場合は、体位を変えるだけでも大きな予防になります。ずっと同じ姿勢でいるので、マッサージで身体を解されると心地よいですし、色々な人と会話ができるのも良い刺激になります。
 
 衰弱は、先に述べた認知症と合わさることも多いようです。身体を動かすことが少なくなると脳への刺激も減り、認知症が進行しやすくなるのですね。故に、衰弱の段階で少しでも身体を動かす習慣をつければ、認知症予防にも繋がります。
 
 
⑤さいごに
 
 その他のものは、次回以降の記事にさせていただきます。
 
 これら疾患に対してあらかじめ知識をインプットしておくことで介入時に役立ちますし、ケアマネ営業の際のアピールも可能となりますので、積極的に情報を収集していきましょう。