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訪問鍼灸マッサージに関するノウハウを網羅的に発信します!

施術関係

訪問現場でよくみる疾患と“その先のケア”

こんにちは!
「今日こそ独立開業だぞ☆ブログ」管理人のしょちょーです。
本日は出張ブログをお届けします^_^
僕も訪問鍼灸マッサージネットワークの活動を応援していますので、施術者・患者さん・地域、三方よしの明るい未来を目指し、定期的に情報を発信させていただきます。
さて、要支援・要介護の高齢者の方々を対象とする訪問施術では、80〜90歳代の方も多く、多様な症状や状態に出会います。
今回は、訪問現場でよく見かける疾患と、施術に対する考え方についてお伝えします。


1.訪問現場でよくみる主要な疾患
 
要支援・要介護になる主な原因には共通するものがあります。
 
【要支援者】
1位:関節疾患
2位:高齢による衰弱
3位:骨折・転倒
 
【要介護者】
1位:認知症
2位:脳血管疾患(脳卒中)
3位:骨折・転倒
 
(出典:厚生労働省「国民生活基礎調査」2022年)
 
これらの情報を整理すると、訪問施術で押さえておくべき重要なキーワードが見えてきます。
 
・認知症
・衰弱による関節拘縮・筋萎縮
・骨折後のケア
・脳血管障害の後遺症
 
実際の訪問現場でも、以下のような症状に多く遭遇します。
 
・軽度認知症を伴うケア
・衰弱による褥瘡(床ずれ)予防
・大腿骨頚部骨折後の皮膚癒着による違和感や代償動作
・片麻痺に伴う筋麻痺・疼痛
 
加えて、パーキンソン病や脊柱管狭窄症の方も珍しくありません。
これらの疾患については、病態知識を深め、ケアの方法や症状の経過を理解しておくことが不可欠です。
では、もしケアマネジャーさんから以下のような依頼があったらどうしますか?
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ケアマネ:「〇〇さん、進行性核上性麻痺の方ですが、一度見ていただけますか?」
施術者:「えっ……?」
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初めて耳にする疾患でも慌てず、落ち着いて対応する姿勢が求められます。
 
2.疾患に対する施術ではなく、患者さんの"想い"に寄り添う
 
私たちは学校で疾患に対する知識やケアの方法を学びます。
そのため、どうしても「疾患を治療しなければ」という考えに陥りがちです。
しかし、患者さんが本当に求めているのは"疾患の治療"ではなく、"痛みの緩和"を通じたより良い生活です。
例えば、パーキンソン病による筋固縮が進行し、慢性的な痛みを抱えている方がいたとします。
通常は、痛みを和らげ、筋肉のこわばりを軽減する治療を行いますよね。
でも、大切なのはその先にある"患者さんの願い"です。
もしその方にお孫さんがいたら?
「このまま痛みやこわばりが進んだら、孫を抱っこできなくなるかもしれない……。」
痛みを和らげることで、お孫さんを抱っこし、成長を身体を通じて感じる喜びを取り戻せるかもしれません。
つまり、施術の目的は"痛みの緩和"だけではなく、"その先の希望"を叶えることにあるのです。
 
3.患者さんの想いをくみ取り、具体的な提案をする
 
訪問現場では、同じ症例に出会うことはほとんどありません。
特に80〜90歳代の患者さんは、多様な病状を抱えています。
知らない疾患に出会うことも珍しくありませんが、大切なのは以下の姿勢です。
 
1.患者さんの本音をヒアリングする
「何を叶えたいのか?」
「なぜ訪問施術を希望したのか?」
 
2.徒手検査を丁寧に行う
・ まずは現状を把握することに集中しましょう。
 
3.分からない疾患は必ず調べる
・ 知らない病名に出会ったら、時間の許す限り学び、対応策を練ります。
 
疾患だけを基準にした治療ではなく、"患者さんが本当に叶えたいこと"を基にした施術を行うことで、患者さんやご家族からの信頼を築くことができます。
そこから逆算した治療方針を組み立てていけば、いま自分にできないこと・知らなかったことが見つかります。
つまり、課題化できますのでその部分だけ徹底的に情報を仕入れ、施術のブラッシュアップをしていけば良いのです。


まとめ

訪問施術において大切なのは、疾患の知識だけではなく、患者さんの想いや希望に耳を傾ける姿勢です。
疾患をきっかけに訪問施術が始まるかもしれませんが、患者さんが求めているのは"痛みの軽減"と"より良い生活"です。
ぜひとも、誠心誠意、患者さんに向き合い、心のこもった施術を提供してくださいね。
これからも訪問現場での実践に役立つ情報をお届けします!
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著者プロフィール

●しょちょー

訪問鍼灸マッサージ業界で10年以上、現場・マネジメント・経営のすべてを経験。都内の整骨院で訪問部門をゼロから立ち上げ、7年で年商1億円にまで育て上げたのち、2021年に独立開業。

営業・採用・教育・訪問・請求業務などをすべて自ら経験し、現在は7名体制の治療院を運営中。全国のあはき師に向けてセミナーやブログでの情報発信も積極的に行っている。

自身の白血病の闘病経験を通じて「豊かに生きること」の大切さに気づき、現在は【今日こそ独立開業だぞ☆ブログ】を通して、独立や経営に悩む施術者を支援する活動を続けている。

好物はマヨネーズ。三色丼の三色をほぼ一色になるようマヨネーズをかけて食べるのが楽しみ。