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訪問鍼灸マッサージに関するノウハウを網羅的に発信します!

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【訪問鍼灸マッサージ】売上がブレない院は「理念」が強い【事業の「軸」となる考え方】

こんにちは!
今日こそ独立開業だぞ☆ブログ」管理人のしょちょーです。
本日も出張ブログをお届けします^_^
今日は、事業において最も大切な「企業理念」をテーマにお話しします。
事業において考えなくてはいけないことは、利益計画や経営の数字であったり、施術の方法や使う道具といった細かい部分まで、多岐にわたります。
僕たち訪問鍼灸マッサージ師にとって「どんなマッサージをするのか」「どのようなものを使うのか」といったことも、もちろん大事な要素です。
しかし、それらを支える“軸”がなければ事業は長続きしません。その軸こそが企業理念です。
「なぜこの事業をするのか?」という問いに明確に答えられるものを持つことで、治療家としても、経営者としても一歩先へ進むことができるようになります。
 
 
1.そもそも理念の大切さは勤務時代には見えにくい

とはいえ、いきなり「企業理念」と言われてもしっくりこないかもしれません。
僕自身も勤務していた当時、各会社ごとに理念やバリューがありました。
ですが正直に言えば、そのほとんどをあまり覚えてはいません。せいぜい「うっすら残っている」程度です。やはり勤務している立場では「理念がなぜ大事なのか」という感覚を持ちにくいからです。
逆に言えば、もし勤務している段階で「理念の遂行がいかに大事か」を理解し実践できている方がいたとしたら、それは本当に素晴らしいことです。そういう方は今回のブログを読む必要はないかもしれません^^;
 
 
2.マッサージは「手段」であり「目的」ではない

では、なぜ理念が大事なのか。
それは「目的と手段」という考え方に関わってきます。
マッサージや鍼灸はあくまで手段です。目的ではありません。
私たちが行う施術は、患者さんの慢性的な痛みや苦痛を和らげ、取り除き、健やかに暮らせる時間を増やすための手段のひとつです。
ここを取り違えてしまうと、「自分のやりたい技術を提供すること」ばかりが中心になり、患者さんの求めているものとズレてしまいます。結果として事業が伸び悩む原因になるのです。
 
 
3.判断の基準は「喜ばせること」と「困りごとの解決」

では、どうやって手段を選んでいけばいいのか。
私はいつも次の2つを基準にしています。
 
① それは人を喜ばせることができるか?
② それは困っていることを解決できるか?
 
この2つを軸に考え、適切な手段を選んでいけば、人は必ず集まってきます。なぜなら、それは「人が本当に必要としているもの」だからです。
そもそも訪問鍼灸マッサージ師という職業は、手が体に触れることで癒しを生み出し、触れることで得られる膨大な情報を通じて、患者さんに活力を与えることができる素晴らしい仕事です。
しかし、「開業したい」「独立したい」と考えているうちに、「困っている人を助けたい」という思いから始まったはずの気持ちが、いつの間にか「自分の持っている技術を提供したい」という「手段先行型の事業」に変わってしまうことがあります。
そうなると、事業は必ず伸び悩む時期にぶつかります。
 
 
4.失敗の典型例:「自分がやりたいこと」を優先する

うまくいかなくなる典型例は「自分がやりたいこと」を優先してしまうときです。
それは「人が求めていること」ではなく「自分が求めていること」だからです。
すると、人もお金も自然と遠ざかっていきます。
逆に「人を喜ばせること」「困りごとを解決すること」を基準に手段を選んでいけば、人は集まってきます。なぜなら、困っている人がそれを必要としているからです。
この原理原則に沿っていれば、基本的に事業は大きな失敗をしません。もちろん、利益率や数字を見てコントロールすることも大事です。ですが、それ以上に大切なのは理念です。
 
 
5.理念は経営者の答え合わせ

理念は、一人ひとりの経験や価値観から生まれてくるものです。
何に心を動かされて事業を始めたのかは人によって異なります。だからこそ想いを言語化したときには、全員違う理念になります。
経営者である以上、この「理念」を必ず持っておくべきです。
経営を続けていれば、一人で悩みを抱える時間はどうしても多くなります。仲間が増えて社員が数十人になったとしても、経営者特有の悩みは社員に相談しても解決できません。立場が違うからです。
だからこそ、困ったときに立ち返る場所は「理念」なのです。
「自分たちの会社が最も大事にしているものは何か?」
そこに立ち返り、判断することこそ正しい経営判断につながります。
 
自分たちのやりたいことよりも、常に「相手が喜ぶこと、相手の困っていることを解決すること」ここに集中するべきです。
 
 
6.「三方よし」の考え方

私の会社でも「数字だけにとらわれないように」と常に伝えています。
もし選択肢が複数あれば、相手も、自分も、地域も喜べるものを選ぶようにと伝えています。
これは近江商人の言葉で「三方よし」と呼ばれている考え方です。
訪問鍼灸マッサージは保険制度の枠の中で運営されるため、一人あたりの売上にはある程度の限界があります。だからこそ「数をこなす」より「質を大切にする」ことが重要です。
無理に30人を抱えて質を落とすより、20人を丁寧に人生のパートナーとして支える方が、患者さんやご家族から感謝され、事業としても長く続けられます。
多くの施術者がこの業界を志した理由は「誰かに喜んでもらえた経験」ではないでしょうか。
その経験を、日々の仕事の中でも得られるようにすることが、持続するうえでも、事業として成長していくうえでも重要と思います。
そして、理念を軸にした事業展開こそが、社員にとっても、地域にとっても、そして自分自身にとっても、良い関係性を長く築ける方法だと私は思います。


7.最後に

理念は、困ったときの「答え合わせ」のようなものです。
「僕たちは、人を喜ばせる仕事をしています。そのために、鍼灸やマッサージといった手段を使っているのです。」
そう考えられたら、素晴らしいですね^_^ 
 
訪問業界で働く皆さまのご活躍を心から応援しています!
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著者プロフィール

●しょちょー

訪問鍼灸マッサージ業界で10年以上、現場・マネジメント・経営のすべてを経験。都内の整骨院で訪問部門をゼロから立ち上げ、7年で年商1億円にまで育て上げたのち、2021年に独立開業。

営業・採用・教育・訪問・請求業務などをすべて自ら経験し、現在は7名体制の治療院を運営中。全国のあはき師に向けてセミナーやブログでの情報発信も積極的に行っている。

自身の白血病の闘病経験を通じて「豊かに生きること」の大切さに気づき、現在は【今日こそ独立開業だぞ☆ブログ】を通して、独立や経営に悩む施術者を支援する活動を続けている。

好物はマヨネーズ。三色丼の三色をほぼ一色になるようマヨネーズをかけて食べるのが楽しみ。