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個人宅VS施設、どちらがお得?【訪問鍼灸・マッサージ】
こんにちは!訪問事業を開始しようとする際の戦略を練る上で、個人宅メインにするか、施設メインにするかは、非常に悩みどころだと思います。
結論から言えば、ブログ題名には「VS」と謳ってはいるものの、どちらが明確に良いとかそういうことはなく、一長一短があります。
ここでは、個人宅と施設のメリットとデメリットを、様々な角度から考察していきます。今後のご参考になれば幸いです!
①個人宅のメリット
実際に患者様の家に入らせてもらえるというのは、治療をする上でこれほど有難いことはありません。その方がいる物理的な環境のみならず、人となりや生活パターン、ご家族との仲など、日常のリアルな状態を知ることができます。このように患者様が積み重ねてきた歴史を同じ目線で知ることができるのは、治療に活かせることはもちろん、人間を理解するという点において、この仕事で一番やりがいが出る瞬間の一つではないでしょうか。
また、ベッドの家や布団の家、スペースの狭さ広さなど色々な環境に合わせて施術を行う必要があるので、最初は大変かもしれませんが、その分技術や対応力の成長は著しく早いのではないかと思います。
売上に関しても、個人宅の場合は「訪問施術料1」「訪問施術料2」であるのがほとんどだと思いますので、単価が保証できる点はありがたいですね!
②個人宅のデメリット
デメリットというか当たり前ではありますが、移動の必要が生じるのはマイナス点と言えるでしょう。ひと昔前は移動距離に応じて料金が上乗せされていましたが、今は移動距離に関わらず料金は一定なので、遠方の訪問が連続するのは大変になりましたね。
また、施設の場合は一人患者様が入ると、連続して4人5人、と依頼が来ることも珍しくないですが、個人宅の場合は滅多にないので、相応の営業活動を継続する必要があります。ただ、地域のボスみたいな方にたまたま介入し、その方が口コミで広範囲に広げてくれた事例もありましたので、一概には言えませんが(笑)
また、お宅によってはかなり厳しい環境で施術をする必要があります。例えば、真夏の時期にエアコンが設置されていない家や、設置はしてあるけど頑なに点けない家、といったことがありました。もっともこの事例は私たちがどうこうと言うだけでなく、患者様の命にも関わることなので、ご意見はさせていただくのですが…このように、一定水準の環境が保障されていない場合、私たちも身を守る必要が生じる場合があります。レアケースかもしれませんが、注意が必要ですね。
③施設のメリット
この場合の施設とは、主に有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などを指します。一番のメリットは、一カ所で集中して複数人の施術が可能な点であることは疑いようがないでしょう。移動コストを削減でき、施術者の体力の減退も防ぐことができます。
施設ですので、比較的良い整った環境で施術も行えますので、安定した治療効果を出すこともできますし、歩行訓練などちょっとした運動も行いやすいかもしれないですね。
また前述の通り、1人に介入すると続けて4人、5人と依頼が来ることが多いです。施設のケアマネさんだけでなく、入居者様ご本人様やご家族様からも直接問い合わせをいただきますので、少ない営業努力で大きな成果が期待できます。歩行訓練など敢えて目立つようにしたり、運動のカウントの声を敢えて大きくしたりするのが、一つコツかもしれないですね(笑)
さらに進んで、事業所間で契約を結んだり連携を結んだり、という段階にまで行けば、これほどありがたいことはないでしょう。
④施設のデメリット
施設施術のデメリットでまず思いつくのが、「訪問施術料」の制度だと思われます。これは、同一日に同一施設で施術した人数が多くなればなるほど単価が下がる、というものです。1人、2人、3~9人、10人以上、の4段階あります。
また、午前と午後で分けたり、同じ事業所の施術者が複数人で訪問しても全て纏めてのカウントになりますので、大人数を施術する場合は施術者1人かつ連続して行うのが、制度に適した対応策となるでしょう。
また、施設側の都合で施術時刻がずれることがあります。場合によっては時間が合わせられず、お休みになるケースもあります。入浴、食事、レクリエーションといった施設側のイベントがありますので、なるべくなら重複しにくい時間で合わせられるようにしたいところです。
また、1人介入すれば連続して依頼は来やすいのですが、その最初の1人を獲得するまでのハードルがかなり高いのがネックとなります。というのも、中~大規模施設は既に大手の訪問鍼灸マッサージ事業所と専属契約しているケースが少なくないので、ここを切り崩すのは容易ではありません。
有効な策としては、オープン直前やオープン直後を狙って営業に行けば、比較的良い対応でお話しをいただきやすいので、施設のオープン情報には眼を光らせておいた方が良いですね。
後は、感染症が流行、蔓延した場合は施設全体が閉鎖となることがありますので、その場合全ての患者様も休止となります。コロナ禍の記憶はまだ新しいところだと思いますが、その点も無視できないデメリットになりそうです。
⑤まとめ
簡単に纏めてみましたが、シンプルに言えば「個人宅のメリット=施設のデメリット(或いはその逆)」という構図ですね。
2024年10月の改定では、売り上げ面で言えば個人宅が有利になるような改定でした。ただ、個人的にはこれまで施設が強すぎたのが、調度良いバランスになった、という感覚です。
一番の理想として、必要とされる方へ在宅・施設問わず訪問できればと思いますが、単価や売上に関しても、運営という観点においてはメリットデメリットは抑えておくとよいのかなと思います。
結論、個人宅と施設のどちらをメインにするかは明確にどちらが良いとは言えないですので、開業する地域の特性が大きなポイントになると思います。
後は「好み」で良いのではないでしょうか(笑)
いずれにしても、上記のメリットとデメリットを落とし込んで、今後にお役立ていただければ、嬉しく思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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●足森大起(あしもり だいき)
一橋大学卒業後、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。訪問マッサージの現場にて、個人宅や施設での施術経験を積み、ケアマネ営業や請求業務にも対応。
現在は、制度や現場に精通したサポート担当として、年間100事業所以上の新規開業や受領委任制度の相談に携わるほか、業務支援サービスのユーザーサポート・品質管理にも従事。
保険請求セミナーの講師として制度理解の普及にも取り組んでいる。
趣味は居合い抜刀術で、年に数回滝で修業も積んでいる。