受領委任制度
2022年6月療養費改訂について
①はじめに
②療養費は若干の上昇
③疑義解釈通知の追記
④今後の展開予想
⑤さいごに
①はじめに
令和4年6月から、訪問鍼灸マッサージの料金改定が行われました。結果を見れば、複数項目の微増であったので、治療院としてはありがたい改定だったのではないでしょうか。
改めて、具体的にどのような変化があったのか、さらに今後はどのようになるのかについて、詳しく見ていきましょう。
改めて、具体的にどのような変化があったのか、さらに今後はどのようになるのかについて、詳しく見ていきましょう。
②療養費は若干の上昇
詳細は、こちらをご覧ください。
| 項目 | 旧料金 | 新料金 |
| 鍼灸初検料一術 | 1,770円 | 1,780円 |
| 鍼灸初検料二術 | 1,850円 | 1,860円 |
| 電気針、電気温灸器、電気光線器具 | 30円 | 34円 |
| 温罨法 | 110円 | 125円 |
| 施術報告書交付料 | 460円 | 480円 |
※温罨法と併せて電気光線器具を使用した場合は160円
※変形徒手矯正術と温罨法の併施は認められない
温罨法や鍼灸の初検料、施術報告書交付料などに若干の上昇が見られます。細かいところではありますが、純粋な上昇であるためありがたい内容です。
今回の改定では「施術料金包括化」がどのような形になるかが大きなトピックとなっていましたが、こちらは見送られたようです。
ただし、次回改定では見直しが入る可能性が低くはなさそうな印象です。
今回の改定では「施術料金包括化」がどのような形になるかが大きなトピックとなっていましたが、こちらは見送られたようです。
ただし、次回改定では見直しが入る可能性が低くはなさそうな印象です。
③疑義解釈通知の追記
こちらも、厚生労働省のページになります。
保発第0524003号 (mhlw.go.jp)
追記された内容を簡単に纏めますと
追記された内容を簡単に纏めますと
○委任欄の患者名（被保険者名）を施術者が代理記入する場合、パソコン等で印字しても良い。
○署名あるいは押印を本人が行っていない場合は、申請書にその旨を記載する必要あり。
この解釈に関しましては、保険者ごとに対応が分かれると思いますので、どのように対応すれば良いか、保険者に直接問い合わせると安心かもしれません。また、何らかの通達が来ることも考えられるでしょう。
○国民健康保険、退職者医療及び後期高齢者医療の場合、該当する給付割合を○で囲む。ただし、７割の場合は記入しない。
また、レセプト上部の「給付割合」を、後期高齢者医療の場合でも〇で囲まなければならないことも追加で記されました。（これ以前は、国保のみ記入でした）
今後、後期高齢でも忘れると返戻になる恐れがありますので注意しましょう。
今後、後期高齢でも忘れると返戻になる恐れがありますので注意しましょう。
他にも追加の記載がありますので、一度ご参照いただければと思います。
④今後の展開予想
今回の改訂では、「施術料金包括化」及び「往療加算廃止」が検討のテーブルに挙がっていました。これらが採用された場合、以下のことを考える必要があります。
１）施術料金が包括化された場合は、料金はどの水準になるのか？部位数の平均を採用するのならば、何部位相当の額になるのか？
１）施術料金が包括化された場合は、料金はどの水準になるのか？部位数の平均を採用するのならば、何部位相当の額になるのか？
２）往療加算廃止がされた場合、往療費はどの水準の金額に一本化されるのか？遠距離メインの戦略を採っていた場合、それを継続するのは是か非か？
令和4年時点では、これらは実現には至りませんでしたが、次回の改定では、いずれか或いは両者とも採用される可能性も低くはなさそうです。
ある程度、上記の問の回答を予想しておく必要があります。その上で、戦略の見直しも必要になるでしょう。早い段階での備えも考えておきましょう。
⑤さいごに
令和4年の改定は穏やかなものでした。料金も微増で、悪い側面はなかったのではないかと思います。
ただ、「嵐の前の静けさ」という言葉があります。次の改定は令和6年頃が見込まれますが、大きなものになることも予想されます。
今の内から次の改定へと意識を向けておいた方が良いでしょう。
ただ、「嵐の前の静けさ」という言葉があります。次の改定は令和6年頃が見込まれますが、大きなものになることも予想されます。
今の内から次の改定へと意識を向けておいた方が良いでしょう。
