施術関係
自費施術に関する事項
①はじめに
②自費施術
③自費による時間延長は認められるか
④混合診療とは
⑤さいごに
①はじめに
訪問鍼灸・マッサージを行う上で、保険外の施術、いわゆる自費施術を行うこともあるのではないかと思います。今回は、自費の治療に対する考え方などについて、書かせていただければと思います。
②自費施術
何らかの理由で同意書の取得が行えなかったが、患者様からは自費でも良いとの依頼があった場合は、自費でご案内することになると思います。
また、レセプトには載っていない、治療院独自の治療法を試みる際も、自費施術の範疇になると思います。
また、レセプトには載っていない、治療院独自の治療法を試みる際も、自費施術の範疇になると思います。
保険請求だけでは単価が限定されるため、治療院の収益を上げるためには自費施術は大事な考え方の一つとなってくると思います。
ただ、訪問鍼灸・マッサージにおいては、自費の取扱いに注意しなければいけない場面もあります。以下、どういった点に気を付ける必要があるのか、見ていきましょう。
③自費による時間延長は認められるか
施術を行っていると、患者様から「もう少し時間を延長してほしい」というお声を頂くことも少なくないと思います。こういった場合にマッサージの時間を延長し、自費として時間当たりで料金を設定するのはどうでしょうか?
実は、訪問鍼灸マッサージには、施術時間に関する規定がありません。そのため、極端に言えば施術時間が5分でも1時間でも保険施術として有効となります。
故に、時間を延長して別料金を発生させることは本来は筋が通りません。同じ枠内であればどれだけ長く行っても全てを保険請求にする必要があります。
故に、時間を延長して別料金を発生させることは本来は筋が通りません。同じ枠内であればどれだけ長く行っても全てを保険請求にする必要があります。
施術時間は短すぎても長すぎてもバランスを欠くので、大体のケースにおいては治療院ごとに常識的な範囲で目安を決めていると思います。
患者様からその目安を超えて延長してほしいというご依頼があった場合は、時間を延長するのではなく、来る回数を増やすのはいかがですか、という提案をしてみるのがお勧めです。
④混合診療とは
混合診療とは、同じ施術の枠内で保険施術と自費施術を同時に行うことを指します。以下、厚生労働省のページに記載があります。
私たちは、厳密に言えば療養費を取扱うので、混合診療に該当するかしないか、判断が不明瞭になる点が多いことは否めません。
ただ、発覚した場合、保険者によっては「自費施術も行っているのであれば、保険請求は無効である」と判断されたり、監査に繋がったりする可能性があります。
ただ、発覚した場合、保険者によっては「自費施術も行っているのであれば、保険請求は無効である」と判断されたり、監査に繋がったりする可能性があります。
このようなことも念頭に入れ、保険施術と自費施術を行う際は別枠の時間帯にするなど、混合診療に該当しないように注意しましょう。
⑤さいごに
自費施術は、治療院を運営する上で大きな要素の一つになると思います。独自の治療を提供でき、売上も上昇しますので、是非取り入れたいツールです。
ただ、制度を知っておかないと、故意でなくても不正請求と見做されてしまうリスクも生じますので、再度ご確認いただけますと幸いです。
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●足森大起(あしもり だいき)
一橋大学卒業後、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。訪問マッサージの現場にて、個人宅や施設での施術経験を積み、ケアマネ営業や請求業務にも対応。
現在は、制度や現場に精通したサポート担当として、年間100事業所以上の新規開業や受領委任制度の相談に携わるほか、業務支援サービスのユーザーサポート・品質管理にも従事。
保険請求セミナーの講師として制度理解の普及にも取り組んでいる。
趣味は居合い抜刀術で、年に数回滝で修業も積んでいる。