学生向け
訪問現場のリアルなインタビュー
こんにちは!今回は、訪問鍼灸マッサージの現場に出ている方の、生の声をお届け致します。
これから訪問業界を志す方、進路を検討されている方は、是非参考にしてください。現場を経験した方ならではの、とても良い情報が入っていると思います!
それでは、参ります!
①20台♂鍼灸師、大卒
Q1:訪問を志したきっかけを教えてください。
A1:以前はリラクゼーションに勤務していたのですが、施術において明確な目標がなく、やりがいが中々感じられませんでした。訪問においては、皆様が在宅で「普通」の生活ができるように「目標」や「目的」が明確になります。それらも目的に少しでも近づけるお手伝いをすることに、やりがいがあると感じました。
Q2:訪問業界で、「良かった!」と感じたエピソードはありますか?
A2:やはり患者様のQOLが明らかに上がったのが見て取れたときは、嬉しく思いました。また、今までは何をやっても治らなかった痛みが改善し、患者様が嬉しそうにされていた時は、自分もとても嬉しくなりました。
Q3:「これは予想外だった!」と思ったことはありますか?
A3:患者様が高齢者がほとんどで、また介護認定を受けているが大半ですので、施術の刺激量は特に気を遣わなければいけないことです。実際に現場に入ってみて、改めてデリケートさを本当に大切にしなければいけない、と強く感じました。
訪問の現場は、要介護認定を受けたり、歩行困難だったりする方が大半ですね。そのため、施術には細心の注意を払う必要があります。また、急激に治ることは少ないですが、一歩一歩段階を踏んで患者様の目標に近づいていく、という感覚は、素晴らしいと思います。そして、実際に効果が感じられたら、嬉しいですね!
②50台♂あはき師、元ケアマネジャー
Q1:訪問を志したきっかけを教えてください。
A1:ケアマネジャーの時は、ターミナルの方をたくさん担当していましたが、残された時間をどのように穏やかに過ごしていただくかが、一番大切なポイントでした。特に痛みのコントロールが大変で、投薬も時間間隔が必要であったりしたのですが、薬の効果が切れたタイミングでマッサージや鍼灸が介入すると、ご利用者様の顔がみるみる穏やかになっていったことに、大変驚きました。そこから鍼灸マッサージに魅力を感じ始め、ぜひ自分でもやりたいと思い、専門学校に入学しました。
Q2:訪問業界で、「良かった!」と感じたエピソードはありますか?
A2:ブローカ失語の方がいて発語が困難なのですが、一緒に歌を歌うと、明確な発音で一緒に歌ってくれたことがあり、驚きました!自分は声楽をやっていたのですが、培ってきたものが意外な形で役に立ち、嬉しく思いました!
Q3:「これは予想外だった!」と思ったことはありますか?
A3:予想外というほどではありませんが、患者様によっては、「ほぐし屋さん(リラクゼーション)」のような感覚で「肩だけやって!」みたいなご要望をいただくことがあり、色々なケースがあるのだな、と認識が深まりました。
この方は元ケアマネジャーということで、貴重な観点からお話しをいただきました。訪問の現場ではターミナルの方と関わる機会も少なからずありますが、私たちの介入により、少しでも心地よい穏やかな時間を過ごしていただくことができれば、とても良い仕事なのではないかと思います!
③70台♀あはき師、有看護師資格
Q1:訪問を志したきっかけを教えてください。
A1:私は看護師をやっていたのですが、オペ室のみで、病棟の経験はありませんでした。その中で看護師の講座を受けて、色々な方に会える訪問をやってみたいと思い、病棟の経験から始めたのですが、それもコロナでうやむやになってしまいました。
訪問をやりたいなと思っていたそんな中、かつて卒業した鍼灸マッサージ専門学校の知人に誘われ、訪問事業所の見学に来たのですが、歩けない方や寝たきりの方への施術風景を見て、「これは本当に必要とされるものだ!」と痛感し、そのまま入社の面接を希望し、今に至ります。
Q2:訪問業界で、「良かった!」と感じたエピソードはありますか?
A2:教科書で書かれていた、「萎縮」「固縮」「麻痺」などを実際に触れさせていただき、大変勉強になったことです。オペを受けられる方は体力に余裕がある方がほとんどですし、全身麻酔状態ですので、そういったリアルな状態に触れられることはなかったので、今は貴重な経験をさせていただいております。
Q3:「これは予想外だった!」と思ったことはありますか?
A3:二つあります。一つは、私は台湾出身のため、日本語の発音の関係で患者様とのコミュニケーションが不安だったのですが、患者様が本当に快く受け入れてくださり、安心しました。
もう一つは、自転車です。移動手段が自転車なのですが、四季や雨風関係なくスタッフの皆さん走ってますので、すごいな~と思いました(笑)
看護師資格をお持ちの方の貴重なインタビューをいただきました!確かに訪問では、「体力的に手術は控えましょう」と医師から言われた、という話はよく耳にします。そういった方々に対しての介入は、まさに「本当に必要とされる!」ものではないでしょうか?また自転車に関しては「あるある」だと思います(笑)
今回は3名の方にインタビューさせていただきました!貴重なお話しをいただき、本当にありがとうございました!